人もすなるブログといふものを我もしてみむとてするなり

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週末だけのクラシック・トラム

ブリュッセルの北東部、94番トラムの終点に、トラム・ミュージアムというものがある。19世紀末に建てられたトラム操車場の建物を博物館として改装したもので、ブリュッセルの街を走った歴代トラムが展示されている。
この博物館については長らく、単に古い車両がズラッと並んでいるだけだろうと思っていたのだが、実は週末ごとに昔の車両を実際に運転していて、博物館の入場券を持っていればそれに乗れる…ということを最近になって知った。

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新旧トラム。右側の黄色いのが休日のみ運行のクラシック車両

あれ、乗りたい… 
というわけで、この週末に早速クラシック・トラムに乗りに行ってきた。

こちらがトラム・ミュージアムの外観。もう、見るからに昔の操車場である。

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トラム乗車券つきの入場料は、おとな一人10ユーロ。このチケット一枚で、その日のうちなら何度でもクラシック・トラムに乗ることができる。運行されているのは3路線で、行き先はそれぞれサンカントネールの凱旋門、メトロ終着駅のストッケル、そして郊外の街テルビューレン。いずれも博物館を出発して往復30~40分のミニ・トラベルだ。
現役のトラムが普通に走っている合間に運行されるので、ちゃんと時刻表があり、だいたい1時間に2本か3本が出発する。そこで、出発時間を待つ間に、博物館の内部を見学する。

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最初期のトラム。電気が普及する以前は、要するに乗合馬車だったわけだ。さすがにコレは、週末といえど運行されていない。
またトラムだけでなく、昔のバスも展示されていて、内部に乗り込むことのできるものもある。

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↑こちらは展示されているトラム車両のひとつ。この後、私たちが実際に乗るクラシック・トラムと同じモデルである。
大した長さの車両でもないのに、内部には間仕切りがあって木製の扉がついている。また、向かい合わせになった座席の間には、ミニテーブルまでついていて、何ともゆったりした作りである。
さて、そうこうするうちにトラムの出発時刻が近づいてきたので、乗り場のほうへ移動する。

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この時のトラムは二両編成で、前の車両は上の写真のように内部に間仕切りのあるタイプだが、後ろの車両はまた別で、外壁も扉もなく、柱と手すりの間に木製のベンチが並んでいるだけのオープンな造りの車両である。両方とも乗ってみたかったので、まず行きは前の車両に乗り、帰りは後ろの車両に乗ることにした。
さて、いよいよ出発である。

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私たちが乗ったのは、テルビューレン行きの路線。ブリュッセル郊外の森の中を走っていく路線で、特に今のシーズンは新緑の中を走り抜けるような箇所が多く、通常のトラムで通っても美しいルートである。そこを、こんなレトロな車両でノンビリ走るのだから、なんかウキウキしてしまう。
博物館のアトラクションなだけに、運転士さんのすぐ後ろに立って写真をとってもOKなのがウレシイ。座席の車窓から外を眺めても美しいが、進行方向の眺めは絶景である。

やがてテルビューレン停に到着。この停留所から少し歩いたところには、かつてレオポルド2世の居城だったアフリカ博物館があり、その広大な庭園が公園として開放されている。私たちはそのまま後ろの車両に乗り換えて引き返したが、ここで下車して公園を散策し、後から来る別のクラシック・トラムで引き返してもOK。天気がよければ、ピクニックの用意をして行くといいかも。

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さて、帰りはこちらの外壁のない車両。車輪が線路を食む音も、よりクッキリと聞こえる。クラシックな外観から、もっとノンビリ走るものかと思っていたが意外とスピードが出るので、快調に走っているときは「ユーモレスク」よりもずっとマーチっぽいリズムになる。
ツッタカ ツッタカ ツッタカタカタカ…と、なんだか小太鼓を叩きたくなる(笑)
この日は曇りがちで、気温も15度どまりだったから、吹きさらしの20分間は少々寒かったが、ガラス越しでなく新緑が眺められるのはやはり気分がいい。もっと天候の良い日に、また乗ってみたいなぁ。

ちなみに、この同じ入場券でクラシック・トラムのほかにレトロ・バスにも乗れるという。バスの路線はひとつだけで、その行先は我が家の近所のロワイヤル広場だというので、博物館からの帰りはそれに乗ることにした。

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バスに乗って帰る途中、おそらくはサンカントネールから戻ってくるクラシック・トラムとすれ違う。あー、この車両もカワイイなぁ。次回はこっちの路線にも乗ってみよう…などと考えていたら、私たちが乗ったレトロ・バスもサンカントネール公園へと入っていく。ここには自動車博物館というのもあって、いわゆるクラシック・カーがいろいろ展示されているのだが、このバスも言ってみればクラシック・カーだから、自動車博物館に来た人々に見せびらかすべく、わざわざ寄り道をしたものらしい(笑)。多くの人々が、このバスを見て写真を撮ったり目を丸くしたりする中、ゆうゆうと公園内の駐車場を一周してから、再びロワイヤル広場を目指して公道に戻るところが、なんだかカワイイ。

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こちらが私たちの乗ってきたレトロ・バス。車のヘッドライトが真ん丸なのは、やっぱり愛嬌があるよね。
もちろん、このバスは再びトラム博物館へと引き返すのだが、私たちはここで下車して自宅へ。

休日だけのアトラクション運行だけに、運転士さんも車掌さん(というのがまたレトロ)も、ほのぼのと気楽にやっている感じがまた良くて、とっても楽しかった!
10ユーロのチケットで、この満足感はかなりお得かも。トラム博物館、なかなかオススメです。
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